心のゲットー

uruoi2004-01-15

新宿・高田馬場界隈を根城にするMSCのアルバム『MATADOR』を聴きまくって感じた事。
よく言われている事だが、日本人による日本語のヒップホップのリアリズムが最も輝くのはやはり心のゲットーにある事を痛切に感じさられた。また、米国のモノマネではない日本のヒップホップのオリジナリティーはまさしくそこら辺にあるという説も同感。(今思ったがこの点でいうとスチャダラパーの「ヒマの過ごし方」は相当早かった)。特に8曲目の「ALERGY」フューチャリング志人(from降神)の志人のヴァースは、あのー何て言うか、世の中に適応出来ず、かといってドロップアウトした先のアウトロー文化的な受け皿すらにも居場所を見出せない人にとっては深く響くリリックとなっている。もしかしたら、日本のHIPHOPはそういう人達の受け皿となりうるかもしれないと感じさせた。久々に気が込められたマスターピース。ラップの大切な部分がキチンと大切なものとされたカッコいい一枚。