イケメン以前


木村拓哉はイケメンではない。それはイケメンという言葉が生まれる以前にすでにカッコイイ男とされていた男だからである。木村拓哉って90年代半ばからの絶頂期は別として、ここ最近は、なんとなーくカッコイイ男として惰性的に君臨し続けている感があった。要するに木村拓哉を引きずり降ろす決定打がないからとりあえずかっこいい男と言えばキムタク。これであった。


しかし、イケメンという新たな男前を指す言葉が生まれたことによってついにその座を譲るようになった。その証拠に「イケメンと言えば?」の質問に対し出てくる答えは、水嶋ヒロ小栗旬なわけで、木村拓哉は出てこない。つまり「イケメン」という言葉によって止めを刺されたのである。
新しい言葉には、新しい人物がふさわしいわけで、新しい人物がいなければ新しい言葉も生まれない。そういうことだわ。