君は日本のＭＣバトルの盛り上がりを見逃してはいないか。

僕らは、ＬＡ暴動も安保闘争もウッドストックも1回目のフジロックもさんぴんＣＡＭＰも現場で目撃していない。つねに伝説とされる奇跡は僕らが知らない間に巻き起こっている。ちくしょう！カウンターカルチャーなんて成熟する前までの成長過程にあるゾクゾクを体感しなかったらクソ同然だ。だからこそ、この瞬間に生きているからには、２００７年現在、今に生まれ育っている伝説だけは何がなんでも目撃してやるんだ…

そんな今を生けるマッドな知的刺激過敏症の方々が最も見逃してはいけない２００７年現在進行形のムーブメント、それは、日本語ラップのＭＣバトルです。数年前から右肩あがりに盛り上がってきたんですけど、一昨年から始まったlibra主催のULTIMATE MC BATTLE 2006にて、イベントとして見応えあるものへと段飛ばしでクラスチェンジし、今年開催されたULTIMATE MC BATTLE 2007ではさらに規模を拡大し全国で１６回の予選を行い、決勝大会ではＰＲＩＤＥをサンプリングした選手紹介ＶＴＲを用意するなどエンターテイメント的要素を装填しよりイベントとしてのクオリティーを高いものとなった。
本気の言葉の罵りあい、即興で韻を踏んでいくスリリングさ、奇跡のパンチラインとの遭遇。これらの刺激の塊は、周りを見渡しても代用品がないんじゃないかと思うほどに他では味わえない味わいです。ラップが好きじゃない人にも確実に作用する刺激に満ちている。