ある喫茶店のオーナーの話

uruoi2006-01-18


ある経営難に苦しむ喫茶店のオーナーが茶渋が、付着したカップを磨きながら「キスイヤに出れば一発逆転じゃん!」と天才的な閃きに心底酔いしれ、私財を投げ打ち、大きな窓のあるテーブル席を作り、毎回キスイヤを見ながら「次こそは、次はうちの店!」と呪文のように唱えるには唱えるのだが、それ以上の行動に一切移さない引っ込み思案な所ところが小さい頃から親戚に可愛がられてきたでお馴染みのオーナーだが、ある日脳梗塞で倒れてしまう。その一報を聞きつけた番組スタッフは不憫に思ったのか、その喫茶店カップルを連れて来て、いい感じのシリアスな別れ話をさせた。その模様を病床で視聴したオーナーは、「あー、今カレを切って、元カレと寄りを戻すパターンかぁ」とため息混じりに言った。医師は「今カレっておいおい」って返した。

あと、キスイヤに出るのが喫茶店。出ないのがカフェと覚えておくとわかり易い。