くるり「LV30」

ipodからシャッフルされてきた、くるりの「LV30」を久々に聴いてこう捉えた。

LVとは、そのままロールプレイングゲームにおける強さを表す尺度である。これは、歌詞中のキーワードから容易に汲み取る事ができる。そしてLV30とは、強さのピークを迎えている数値であると同時に物語の終盤あたりの数値でもある。



この曲は、3rdアルバム「TEAM ROCK」に収録されている。バンドにおける3rdアルバムとは、成熟からさらなるNEXTを模索する時期にあると思う。ここがポイントである。つまり、この曲における「LV30」とは、強さ(=バンドとしての熟成)のピークであると同時に、冒険が終わりに近づいている(=バントとしての限界)事の隠喩である。
岸田繁が「LV30飽きてきた〜」と呟くように。「セーブしますか」と自問するように。バンド=ドラクエのパーティー

ラスト、「召喚するかドアを開けるか回復するか全滅するか召喚するかドアを開けるか回復するか全滅するか」と呪文の様に繰り返し唱える。それは一つのピークに到達したバンドとしてのNEXTを模索している混沌した様を、ブツブツと繰り返すという手法で聴覚的に表現している。
と俺内で咀嚼。