スチャダラパーのテーマ選び

uruoi2004-07-22


最近また聞きなおしたスチャダラパーさんについて。スチャダラパーさんの曲のテーマ選びって、表層的なイメージとは裏腹にニヒリズムがダラダラと滲み出てるなぁーと改めて思ったので書きます。

えー、前フリさせて頂きますと、どんなジャンルの曲でもそうなんだけど、ラップについて語らせてもらうと、ヒップホップには普遍的なテーマというのが数々あって例えば、【俺が一番系】・【ドラッグの問題】・【政治に関する批判】・【日本の風俗】・【自分の成り上がり】【DIS】(一例なのでツッコまないでね!)とかその他モロモロあるわけで、多くのラッパーはそのテーマ選びにおいてどうしても他のラッパーとカブってしまう傾向があって、これは、歴史が深くなるにつれて新テーマ発見が難しくなっているわけです。(黎明期はヤッタもん勝ちな所があったんだけど)だから、ラッパーは、普遍的テーマ内において自分流なライミングをするか、もしくはどのラッパーも扱っていないいテーマを持ち出すかをするわけです。(後者はハードル高いッスけど)

で、このテーマ選びという視点からスチャダラを捉えると、スチャダラさんの曲の多くはカブらない独創的なテーマでラップしていて、例えばドゥビドゥWhat? という曲は、「何なの?」という主体が一切語られないまま終わるという、「ノンテーマでラップする事もできちゃうよ。それってオモロじゃない?」がテーマになっていたりするんだけど、ここら辺までは当時理解出来ていたんだけど、これをテーマ選びに苦悩するラッパーが聴くとチクチクしたメッセージに聞こえたりするんじゃん、ハハーンそういう事かヤヴァイな!とこのチクチクした部分を今日という日に理解した。まぁ、文字に変換できるレヴェルの自分なりの正解が生まれた日だった。

聴き直して新たに発見!という現象は、当時の自分の浅はかさが実感でき、まるで成長したかのような錯覚する瞬間が訪れるから大好きだ。今まさに。