男子不良文化のモード

男子不良文化のモードとでも言うべき、クラスで不良っぽい子たちがするファッションは、いつの時代も変容を遂げながらも継続的に存在していて、例えば80年代はヤンキーだったり、90年はサーファーだったり、バイカーだったりと、当時、遊んでいる子たちが抱く共同幻想としての「不良っぽさ」をこれらの類型的ファッションを身にまとう事で、主張してきたわけですが、2003年はB−BOYと称されるアメリカ黒人文化ヒップホップのアーティストを模倣した極めてアメリカナイズされたファッションがそれにあたると思う。その要因として、第一に挙げられるのがキングギドラを筆頭とした日本のヒップホップアーティストの商業的地位の確立による大衆認知であり、二次的に、それに便乗したファッション雑誌の啓蒙的展開、さらに受け皿である小売店の物量展開が主な理由として挙げられる。これは、どの時代も同様であると言える。共通して言える事は、視覚的に「反逆」を喚起させる奇抜さを備えている事と、お母さんがダラしない格好して!と言う事。いわゆるカウンターカルチャーと呼ばれる文化が不良に好まれるのもこの反逆精神あってだと思う。何ゆえこんな事を書いたのかと言うと、デコレーションは違えど、各年代の根底に流れるのはやっぱり若者たちの反逆精神で、かっこいいのはファッションでなくて、その精神性にある事を、現在B−BOYファッションに身をまとうティーンに、気づいて欲しいなぁと思ったからです。当時の俺がそうであったように。