PRIDEを超える格闘技

uruoi2004-12-05


格闘技稼業は視覚的インパクトが肝である。

現在、スポーツという正義を掲げつつ、仰向けになった人の頭を踏みつけるという視覚的インパクトが引き出せるプライドが人気がある。それまで人気を博していたK-1の視覚的インパクトと言えば、ハイキックで失神がおそらく最大級である。言い換えればこれが限界であった。
格闘技における興行的優劣のポイントはルールの差異や選手の有名無名などではなく、それらはあくまでもデコレーションに過ぎず、最も重要なのは【今ある最大値の視覚的刺激に勝る事】にある。10試合に8回ハイキックで失神する格闘技よりも、10試合で1回それを超える何かが起こる格闘技があればそちらが支持されると思う。
もし、PRIDEを凌駕する格闘技を立ち上げるのであれば、ルールの制定を第一に考えるよりもまずPRIDEを超えるヴィジュアルが何であるかを発想し、その発想を単なる殴り合いではなく、スポーツという不定義で不明瞭なモラルの範疇でどのようにしたら実行できるかというある種の「法の抜け道」を探すような作業を行うのが近道であり、そんな筋道に期待したい。